手汗がひどくて悩んでいる方は数多くいますが、その症状は様々で手の平が湿るくらいの方もいれば、汗が水滴となって滴り落ちてしまうほどの方もいます。
その症状が出るタイミングも異なり、不安になったり緊張したときに手汗が出るのか?精神的には安定していたとしても頻繁に手汗が出てしまうのか?
など、一言に手汗といっても、そのレベルや重症度は人によって異なります。
ここでは、自分の手汗がどのくらいのレベルに該当するのかの確認方法と、重症度はどのくらいなのか、またそのレベルに合った手汗の治療方もご紹介していきます。
手汗のレベルの見分け方
手汗のレベルは3段階に分けられており、数字が上がるごとに症状が重くなります。
まずは、自分の手汗がレベル1〜レベル3のうち、どのくらいのレベルなのかを確認してみましょう。
この手汗のレベルを知っておく事で、病院に行って治療をする場合でも、治療方法の目安にもなります。
レベル1 ★☆☆
手が汗ばんで湿った状態になる。光があたると反射して汗が見える。
レベル2 ★★☆
手の平に汗で水滴ができ、汗をかいている事が目視で確認できる。
レベル3 ★★★
頻繁に汗が水滴となり、水滴が滴り落ちてしまうほど。
手汗の重症度の見分け方
上記の手汗のレベルとは別に、手汗の重症度の見分け方があります。
重症度の場合、4段階に分けられ、こちらも数字が上がるごとに重症度が増していきます。
1.手汗の発汗はあるが普段気にならず、日常生活には全く支障がない。
2.手汗の発汗に我慢できるが、たまに日常生活において支障がある。
3.手汗の発汗に我慢できない事が多く、日常生活に支障がある事がほとんど。
4.手汗の発汗に我慢できない。日常生活に支障が常に起きる。
手汗レベルに合った対策や治療法
手汗レベル1 ★☆☆
たとえ手汗のレベルが一番低い「レベル1」であっても、日常に支障が出るといった方も割と多くいます。
手の平が湿っている程度とはいえ、学校や職場で使用するプリントを手に持っていると、その紙が湿って波打ってしまったり、好きな人と手を繋ぐ事もためらってしまったりもします。
思春期の年頃の方にとっては特に手汗は厄介者なのです。
しかし手汗レベル1であれば、自分で対策をして手汗を防ぐ事も十分に可能で、主に下記のような対策があります。
制汗剤クリームなどによる手汗対策
手汗レベル1のような症状における手汗対策の方法として一番多く用いられるのが、手汗専用の制汗剤クリームなどのデオドラント商品の使用。
ハンドクリームのような見た目で、気になる時に手軽に使える事で、多くの方に使われています。
●おすすめ手汗専用制汗剤クリーム
・TESARAN(テサラン)
楽天・アマゾンでの人気ランキング1位の手汗専用制汗剤クリームTESARAN(テサラン)。
肌にやさしくバランスの優れた有効成分 の「クロルヒドロキシアルミニウム」という成分が使用されており、肌が荒れやすい方や、こどもでも使用できます。
万が一肌に合わない、効果がみられないといった場合には、全て使い切った状態でも365日以内であれば全額返金してくれるので、試しに使ってみたいという方におすすめ。
・フレナーラ
こちらはジェルタイプの制汗剤フレナーラ。制汗剤ジェルの中では世界初のモンドセレクション受賞で、満足度91.7%といった人気商品です。
12ヶ月の定期購入の場合、初回850円、2回目以降が半額となります。
商品のデザインも人気で、特に女性の方に愛用されている制汗剤です。
制汗剤クリームで本気で手汗対策したい方は必見です。テサランとフレナーラの、それぞれの特徴をご紹介しています。
テサランvsフレナーラ。肌に優しい人気制汗剤を徹底比較。
自律神経のバランスを整える
制汗剤クリームの使用の他にも食生活の改善や睡眠時間を十分に取るなど、普段の生活の中で自律神経のバランスを整える事も手汗の抑制につながります。
制汗剤クリームのように即効性はありませんが、根気強く生活の見直しを続けていく事で、根本的に手汗の出にくい体質へと変えていく方法です。
・ストレッチや適度な運動
ストレッチを毎日行ったり適度な運動を続けることで、体の代謝機能があがって体に熱をためにくくなり、手汗の量を減らすことにつながります。
・食生活の見直し
手汗の原因は自律神経の乱れから起こります。食生活と自律神経のバランスは密接な関係にあるといわれ、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。
また、手汗の予防に効果的なアボカド・豆腐・トマトなどをしっかり摂ると効果的です。
その他にも手汗対策として有効な食品は多く、こちらでご紹介しています。
>>>食生活の改善で手汗を予防!手汗の予防に効果的な食べものや避けるべき食べ物とは?
・十分な睡眠時間の確保
十分な睡眠時間の確保と良質な睡眠によって、睡眠時に活性化される「副交感神経」を優位にすることができます。これによって、手汗の原因となる「交感神経」をうまくコントロールして手汗の抑制につながります。
「自律神経」・「交感神経」・「副交感神経」となにやら難しいと思いますので、気になる方はこちらでご紹介していますのでご覧ください。
>>>自律神経っていったいなに?手汗・多汗症は自律神経によってコントロールされている。【自律神経について分かりやすく解説】
・腹式呼吸の実践
腹式呼吸を一日1~2分程度行う事で、体にリラックス効果がもたらされ、自律神経のバランスを整えてくれます。
お腹を膨らませるイメージで、鼻から息を吸って、口から長めに息を吐く。
これを繰り返すだけなので、めちゃくちゃ簡単です。
上記の方法以外の自分でできる手汗対策についてはこちらでご紹介しています。
>>>手汗を自力で改善・予防する方法8選! 手汗で病院まではちょっと・・という方のために。
手汗レベル2 ★★☆
手の平に水滴ができるくらいの「手汗レベル2」に該当するといった方でも制汗剤クリームで対策される方もいますが、効きめが持続しにくい、あまり効果が見られないといったケースも見られます。
そのような方には病院で相談して治療する事をおすすめします。
手汗レベル2の症状の方の場合、病院で行う手汗の治療では、薬の服用(プロバンサイン)やイオントフォレーシス治療などが行われますが、それでも手汗が改善されなければ手汗レベル3の外科的治療が必要となる事もあります。
手汗の薬の服用(プロバンサイン)
「プロバンサイン」は、手汗や顔汗に有効とされる神経遮断薬です。
手汗レベル2に該当する症状の方は、制汗剤クリームとプロバンサインなどの飲み薬を併用して使っている方が多く、制汗剤クリームだけでは効果が今一つといった方は一度試してみてもいいかもしれません。
プロバンサインは通販でも購入でき、プロバンサインのジェネリック医薬品の「プロスパス」であれば成分は同じで、比較的安く購入が可能です。
・「オオサカ堂」プロバンサイン
15mg 1本 5,670円
15mg 2本 10,101円
・「オオサカ堂」プロスパス(ジェネリック医薬品)
15mg 1本 3,314円
15mg 2本 4,487円
イオントフォレーシス治療
イオントフォレーシスは、水道水に微弱な電流を流し、それに患部を浸すことによって汗腺を刺激し発汗を抑制するといった治療法です。
初めのうちは週に2~3回ほど通院して治療が必要ですが、その後は週に1回ほどの通院で可能になります。
手汗レベル3 ★★★
手の平から汗の水滴が滴り落ちてしまうほどの、「手汗レベル3」までの症状に悩まされている方には、制汗剤クリームやイオントフォレーシス治療での効果の期待は低めです。
確実に手汗を少なくしようと思うのであれば、薬の服用や外科的治療(手汗の手術)が必要となるので、病院で相談してみましょう。
外科的治療(手汗の手術)
手汗治療の外科的治療には主に2種類あり、ひとつは「ボトックス治療」。
聞いたことのある方も多いと思いますが、患部に注射をすることにより、筋肉の動きを抑え発汗を抑制します。顔のシワの改善などの美容目的にも使用されます。
もうひとつが「胸腔鏡下交感神経遮断術」。いわゆる手汗の手術で、「手の平から汗を出す。」といった指示を送る交感神経自体を切断する手術です。
ボトックス治療の費用の目安は、およそ4~5万円。保険適用外。
胸腔鏡下交感神経遮断術の費用の目安は、およそ9万円前後。保険適用、高額療養費制度適用後の支払額となります。
手汗の手術費用や、その内容についてはこちらでご紹介しています。
>>>手汗の手術の金額は?保険の適用は?3つの病院を比較してみた結果。